巨赤芽球貧血(悪性貧血)

けい

2011年11月15日 11:21

巨赤芽球性貧血は胃粘膜が萎縮することでビタミンB12の吸収に必要な内因子が低下してDNAの合成が障害されるために起こる病気です。

この病気による代表的な例が悪性貧血で、自己免疫によって胃粘膜の萎縮が生じ、内因子の分泌が低下してビタミンB12の吸収障害が起こったものをいいます。

一般的な貧血症状(動悸、息切れ、易い疲労感、全身の倦怠感、頭重感、顔面蒼白など)に加えて、消化器症状として舌の表面がツルツルになり、痛みを伴うハンター舌炎や、味覚低下、食欲不振、悪心などのほかに若年者での白髪もみられます。

ビタミンB12は食事から容易にとることができるため、特殊な食事をしていないかぎり原因の大部分は吸収の問題です。

いくら大量のビタミンB12を摂取したとしても、胃に存在するビタミンB12の吸収を助ける内因子がなければ吸収はされません。

そのため内因子が欠乏している患者にはビタミンB12の錠剤を投与しても効果はなく、吸収に内因子を必要としない筋肉注射という方法が取られます。

根本的に治すことができないため、終生にわたって定期的な補充が必要ですが、ビタミンB12を補充することにより症状を改善することが可能な病気です。

関連記事